現在、原子炉圧力容器の健全性評価は、炉内に装荷したシャルピー試験片(図1)を定期的に取り出し、破壊試験により行っています。原子力発電炉の寿命延長が計画されており、現在の評価方法では将来試験片が不足する事態に陥ります。本センターでは機械的特性と磁性との相関に基づいて、シャルピー試験片の磁気特性を測定して試験片を破壊することなく原子炉圧力容器の健全性を評価することに取り組んでおり、シャルピー試験片の磁化特性を測定するための装置(図2)を開発しております。
原子炉圧力容器、橋梁、パイプライン等の構造物に対してその経年劣化を非破壊で評価するためには、その場で計測を行う必要がある。本センターではその場で構造物の磁気特性を評価するためのプローブ(図3,4)の開発を行っています。